ノンフロンガスとは

ノンフロンガスとフロンガス

ノンフロンガスとは冷媒ガスの内、フロンを使用しない冷媒ガスです。
ノンフロンガスには、CO2 、炭化水素、アンモニア等の自然冷媒や HFO冷媒などがあります。

フロンガスは「燃えにくい」「液化しやすい」「人体に毒性が無い」といった多くの利点があり、
当社でも チラー(冷却水循環装置)エアードライヤー精密空調機 など多くの製品で使用しています。

フロンガスは大きく分けて以下の3種類が存在します。

  • CFC(クロロフルオロカーボン) … 炭素にフッ素・塩素が結合した物質
  • HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン) … 炭素にフッ素・塩素・水素が結合した物質
  • HFC(ハイドロフルオロカーボン)…炭素にフッ素・水素が結合した物質

CFC冷媒 や HCFC冷媒はオゾン層を破壊してしまうため、フロン冷媒を使用する現行製品では HFC冷媒を採用しています。しかし、HFC冷媒も温室効果ガス(地球温暖化を強く促進する物質)であり、温暖化影響が少ない冷媒の研究・採用を行ってきました。環境への取り組みについては環境活動をご覧ください。

オゾン層の破壊と地球温暖化について

オゾン層破壊や地球温暖化など、環境に直接影響を与える指標として、オゾン層破壊係数(ODP)や地球温暖化係数(GWP)があり、これらの値が小さいほど環境への影響が小さいとされています。
例えば、製品で使用している HFC冷媒(R404 や R407C など)のオゾン層破壊係数と地球温暖化係数の一覧は以下のとおりです。

冷媒名 オゾン層破壊係数(ODP) 地球温暖化係数(GWP
R134a 0 1430
R404A 0 3920
R407C 0 1770
R410A 0 2090
R32 0 675
  • どれだけの温室効果があるのかをCO2を基準として表した値。一定期間内に地球に与える温暖化影響をCO2に対する比率として見たもの

オゾン層破壊係数(ODP)は何れも 0ですが地球温暖化係数(GWP)は 100以上であるため、冷媒ガスが大気に放出されると、何百倍・何千倍もの温暖化への影響が生じます。
しかし、ノンフロンガスはオゾン層破壊係数 0で、地球温暖化係数(GWP)も小さく環境に優しい冷媒です。

冷媒名 オゾン層破壊係数(ODP) 地球温暖化係数(GWP)
CO2 0 1
NH3 0 1未満
HFO-1234yf 0 1

ノンフロンガスのメリット

上述したとおり、オゾン層破壊係数が 0で地球温暖化係数が低いこと、その他にはフロン管理工数がなくなることが挙げられます。
フロン排出抑制法により、第一種特定製品には 3ヶ月に 1回の簡易点検、一定規模以上(7.5kW以上)の機器の場合、1年または 3年に 1回の有資格者による定期点検も義務付けられています。
しかしノンフロンガスについては、フロン排出抑制法の対象外のため、指定業者による回収や定期点検の義務がなく、フロンガスによる管理・廃棄コストを削減することができます。

  • 第一種特定製品 … フロン類が使用されている業務用冷凍機器

ノンフロンガスのデメリット

フロンガスと比較して優れた点だけ掲載しましたが、いくつかのデメリットも存在します。
例えば、アンモニア冷媒では冷凍・空調用での COPが良い点などありますが、毒性・可燃性があることから取り扱いが難しい冷媒でもあります。

まとめ

ノンフロンガスとは冷媒ガスの内、フロンを使用しない冷媒ガスです。
ノンフロンガスには自然冷媒や HFO冷媒があります。
オゾン層破壊係数が0で地球温暖化係数が低く、定期点検や指定業者による回収が不要となっています。

当社ではノンフロンガスである HFO-1234yfを採用した製品をラインナップしております。詳細は下記の各製品ページや、フォームよりお問い合わせください。