精密空調機の省エネ

完全ヒータレスで最大80%の省エネを実現
ヒートポンプバランス®制御技術により電気ヒータを完全排除

半導体、FPD製造プロセスをはじめ、様々な生産分野で要求される精密空調は ヒータPID制御 に代表されるように、消費電力が大きいという欠点がありました。微細化に伴い更なる高精度要求が高まる中、消費電力を大幅に抑えた精密空調が求められ、オリオン機械では完全ヒータレスによる精密空調機器の開発を進めてきました。従来のヒータPID 制御とは比較にならない省エネ性、 冷媒レヒート制御 では実現不可能なワイドレンジ設定を可能にし、新たなテクノロジーとしてお客様のニーズにお応えします。

ヒートポンプバランス制御

ヒートポンプバランス®制御とは

ヒートポンプバランス®制御とは、1台のエアコンで冷房と暖房を同時に運転しているようなもので、そのバランスの高度なコントロールにより空調しています。つまり通常のエアコンのように室内から室外へ、あるいは室外から室内への一方的な熱移動ではなく、常に無駄のない熱移動を可能とした新しい制御方式であり、高度な制御技術により省エネと高精度運転を両立した最新のテクノロジーです。

ヒータPID制御

連続冷房運転を常に行いながら、冷却能力同等以上のヒータにエアーを通過させて空調しています。つまり、ヒートポンプバランス®制御と比較するとそのロスは歴然であり、ヒータ作動時には約7割ものエネルギーを浪費していることになります。

ヒータPID制御

冷媒レヒート制御

凝縮器(再熱器)を二つ設け、その排熱を利用することにより蒸発器を通過されたエアーを再加熱して空調する制御方式です。仮に100%の冷媒ガスが再加熱側に循環したとしても蒸発器への循環量に変化はなく冷却能力は同じですのでコンプレッサ動力分のみしか加熱能力がないため、吸込周囲温度+2℃以上の空調をすることはできません。
ヒートポンプバランス®制御では、加熱回路側に冷媒を集中させることにより吸込温度+7℃まで空調することが可能であり、季節などの周囲環境の変化に柔軟に対応します。

冷媒レヒート制御

負荷変動に応じ、圧縮機の回転を自動制御
圧縮機はブラシレスDCモーターを採用、高効率・省エネを最適コントロール

負荷の低い時には圧縮機の回転数制御をおこない、ヒートポンプバランス®制御と併せ、さらなる省エネを実現します。一定速の圧縮機では不可能な制御となります。

DCインバータ制御による最適容量制御

凍結防止回路不要

圧縮機の回転数制御により、冷却機の着霜を防止。限りなく0℃に近い温度まで冷却を可能にしています。一定速の圧縮機のように凍結防止対策のためにホットガスバイパス回路の追加は必要ありません。

完全ヒータレス加湿を実現
二流体ノズル水噴霧加湿方式(miniを除く)

加湿方式は二流体ノズル水噴霧加湿方式の採用により完全ヒータレスで省エネを実現。湿度制御は±1%と精密制御を可能にしています。

加湿