温度検査用語集
ア行
ISO
International Organization of Standardizationの略。工業標準の国際規格を策定する目的で1947年に設立された非政府組織の国際機関。現在147カ国の標準化機関で構成されており本部はスイスのジュネーブにある。
IP試験
電気機械器具の外郭による保護等級試験のことで、略称:IP(International Protection)。電気機械器具の外郭への異物、ホコリや水に対する保護等級である。試験評価は保護等級により標準化された試験方法によって実施する。
アスペクト比
縦横比(たてよこひ)のこと。主としてダクトの吹出し口、吸込みのグリル枠または長方形ダクトの枠の長辺と短辺の比をいう。
圧縮試験
試験片に圧縮荷重を加えて応力やひずみを測定し、機械的性質、変形抵抗を調べる試験。木、コンクリートや鋳鉄などのもろい材料は破壊するまで試験し、その圧縮強さを測定する。
圧力計
液体または気体の圧力を測定する計器のこと。
暗騒音
ある場所において特定の音を対象として考える場合に、対象の音がない時のその場所における騒音を、対象の音に対して暗騒音という。ホールやスタジオなどの施設において、空調設備の騒音を検討する場合は、人がいない状態で、空調設備を停止した時の騒音をいう。暗騒音は、外部から侵入する騒音や空調設備以外の内部発生騒音などである。dB(A)で表示される。
ECU
エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit)の略称。エンジンの運転を電子制御された補助装置を用いて行う際に、総合的に制御するマイクロコントローラをいう。車の頭脳ともいうべき重要部品で今日ハイブリッド車の出現により高度化している。弊社の温度検査装置は車の信頼性向上のために、コンパクト縦型温度検査装置や温度試験装置が多くの自動車工場・エンジン工場や研究・開発センターに設備されている。
EPS
電気式パワーステアリング(Electric Power Steering)の略称。ステアリングのアシストに油圧ではなく電気モータを利用する技術で、燃費が向上し、制御の自由度も高くなるというメリットがある。車両全体の電子制御化が進展していることから、ここにきてさらに急速に普及して来ている。この開発・研究の温度試験に、また生産ライン上での全数温度検査に弊社の温度検査装置が導入されている。電気式の他に油圧式パワーステアリングもある。
医薬品
病気の診断・治療・予防をするために、品質・有効性、安全性を調査し厚生労働大臣や都道府県知事が認めたものをさす。開発・生産・使用などについては薬事法により規制を受ける。
医薬部外品
薬事法に基づき医薬品と区別されている。人体に対する作用が緩やかな薬品で、医薬品と化粧品の中間的位置に分類される。歯みがき、スプレー式殺虫剤、蚊取り線香、日焼け止めクリームなどが相当する。
インターフェイス
インターフェイスとは、物と物との接合点や境界面を意味する。弊社では、通信を行う際の物理的なコネクタ形状や、信号の送受信の方法などを決めたものを示しており、弊社の製品にもよるが、例えば、精密空調機PAPシリーズは外部通信機能として、パソコンから運転操作や温度制御状態確認などケーブル1本で手軽に接続可能で、RS232C、RS422A、RS485の3種類の通信機能を標準装備。温度試験装置においても同様に対応可能。
ウィスカ
ウィスカ(Whisker)とは、メッキ皮膜表面に発生するヒゲ状の金属結晶のこと。これが原因となり、隣接する配線が短絡したりすると、信号不良が発生し電子機器が正常に動作しなくなることがある。
HFC冷媒
オゾン層破壊係数が少ない冷媒。
エージング試験
一定の温度のもとで検査する機器に定電流の負荷を長時間加えながら放置し、その後の動作を確認する試験。
エージングルーム
長時間、一定温度に保ちながら定負荷をかける構造を有した設備のこと。
ABS
アンチロック・ブレーキ・システム(Antilock Brake System)の略称です。ABSとは急ブレーキあるいは低摩擦路でのブレーキ操作で、車輪のロックによる滑走発生を低減する装置のこと。アンチロック・ブレーキング・システムとも呼ばれる。人身を護るためにこのシステムを正確に作動させる必要がある。弊社のインライン型温度検査装置はこの信頼性試験に多く導入されている。
液槽熱衝撃試験
液体を媒体とした熱衝撃試験。高温と低温の液体に交互に浸漬させ熱衝撃を与える。始めから目的温度に至っている液体に漬けるので、試験範囲内に空気温度を調整する気槽熱衝撃試験に比べて急激な温度変化を与えられる。
エッチング
エッチング(etching)とは、化学薬品などの腐食作用を利用して塑形または表面加工する技法のこと。使用する素材表面の必要部分にのみ防食処理を施し、腐食剤によって不要部分を溶解侵食、食刻させ目的形状のものにする。
FDA
アメリカ食品医薬品局の略称:FDA(Food and Drug Administration)。
有害食品・有害薬品、化粧品医療機器、玩具などの消費者が通常の生活に接する機会のある製品について調査や摘発を行う政府付属機関。
エリミネーター
空気調和機や冷却塔において空気の流れに随伴する水滴の飛散を防ぎ、液滴を除去する装置。普通、鉄板や樹脂成形板などでジグザグに折って並べた構造で水滴の慣性力を利用して分離する。
エンジンベンチテスト
エンジンだけを始動させて耐久性や性能試験する。振動、排気効率や燃費も計測する。弊社精密空調機器(PAPシリーズ)も自動車メーカーはもとよりトラクターなどの農業用ディーゼルエンジンのベンチテストなど多くのエンジン開発に設備されている。
温湿度制御範囲
槽内(チャンバー)で再現が可能な温度湿度範囲のこと。温度湿度の制御可能な範囲を縦軸に湿度、横軸に温度を取り、斜線で表した図がカタログや仕様表によく使われる。
温度サイクル試験
高温と低温の雰囲気に部品や製品を短時間のうちに交互にさらす試験のこと。温度変化をかけることで膨張と収縮のストレスを繰り返し与え、亀裂やはがれなど疲労的破壊を調べる。
温度湿度サイクル試験
高温と低温の温度差を繰り返し与えることにより、温度変化および湿度変化に対する耐久性を短時間で評価する試験。
温度設定範囲
槽内(チャンバー)で再現が可能な温度範囲のこと。
温度センサー
チャンバー内の温度・外気温・冷温水などの温度を検出し、制御や計測に使いやすい信号に変換する物(感知器)をいう。熱電対・白金測温抵抗体・サーミスタなどがあるが、弊社の温度試験装置では白金測温抵抗体が多く使われている。
温度分布
槽の中心の温度と有効空間内の任意の点における温度の差をいう。恒温室のように大きな空間になるとこの差を省エネを追求しながら小さくする工夫がその企業の技術ノウハウとなる。
温度変化試験
環境試験の中でもよく行われる温度試験。温度変化で製品寸法などの物理的性質が変化し動作特性に影響を調べたり、損傷などの恒久的変化を起こすかどうかの耐久性を確認することを目的とした温度試験で、温度急変試験(熱衝撃試験)と定速温度変化試験(温度サイクル試験)とがある。
カ行
回転灯
装置に異常が発生した場合、パトカーのようにランプを点滅させて異常を知らせる。
外部警報システム
記録計、遠隔通報装置などを用いてチャンバーや部屋などの異常を外部に知らせるシステム。
外部警報端子
主に無接点の電圧などで警報システム等に出力される端子。
加湿用水
チャンバーの加湿に用いられる水。弊社では純水を推奨。
カスタマイズ
製品をお客様の注文に合わせて作り変えること。
過熱防止サーモスタット
異常発熱による加熱ヒーターの故障を防ぐ安全装置。弊社の装置では、過熱防止サーモが働くと、装置の運転が停止する。
可変風量制御装置
ダクトの途中や端末に設置し、変風量方式で給気量の制限をする装置。
空焚防止サーモスタット
異常発熱による加湿ヒーターの故障を防ぐ安全装置。弊社の装置では、空焚防止サーモスタットが働くと、装置の運転が停止する。
乾球温度
乾湿温度計の乾球側の示す温度(乾いた空気の温度)。
環境試験
環境試験とは、機器や部品の実際の使用時を想定して行われる模擬試験のこと。一口に環境試験といっても、温度・湿度・振動・加速度・気圧など様々な試験がある。エレクトロニクス業界で行われている主な温度・湿度などに関係する環境試験は、低温試験・高温試験・高温高湿試験・温度サイクル試験・温度変化試験などがある。
乾湿温度計
乾球温度と湿球温度を測定することにより湿度と温度とを同時に測定する湿度計。
観測窓
中の試料の様子を見るために取り付けされた観測用の窓。
気槽式熱衝撃試験
空気を媒体とする熱衝撃試験。 試験範囲に高温空気と低温空気を交互に送り込んで熱衝撃を与える。
機能性食品
栄養や味ではなく、生体調節機能を強調した食品。食物繊維を入れた飲料など。
給水異常警報
加湿皿に一定時間水が供給されない時の警報。
吸水性
試験片を一定温度において一定時間蒸留水に浸漬し、その時の重量増加分と元重量との比を百分率で表したもの。また、物体の単位表面積当たりの吸水量で表すこともある。
キュービクル
主回路、捜査回路用機器(変圧器・遮断機・開閉器・計器類)及び監視制御装置を内蔵し、組み立てた閉鎖形配電盤。
クーリングタワー
冷凍機のコンデンサー部分に水を入れて巡回させて冷やす装置。
クリーンルーム
空気清浄度が規定されたレベルに確保された部屋のこと。
クロスフローファン
ファンの一種。径が比較的小さく横に長いファンでエアコンに良く使われている。
ケーブル穴
測定用のケーブルなどを通す穴。
結露
空気中に含むことができる水蒸気の量は、温度が高いほど多く、低いほど少ないので、水蒸気を含んだ空気が冷たい天井、床、壁の表面や内部、ガラス面、配管、ダクトなどに触れて温度が低下し、その位置の湿り空気の露点以下になったとき、水蒸気の一部が凝結し、液体(水滴)となる現象をいう。水滴が表面に発生する場合を表面結露、内部に発生する場合を内部結露という。
顕熱
物体の温度を変えるために使われる熱で相変化を伴わない。
恒温器
温度を一定に保持できる器具。空気の温度を一定に保つものを一般的にいうが、水槽の温度を一定に保つものも含まれる。後者の場合恒温槽と呼ぶ場合が多い。
恒温恒湿器
恒温恒湿(試験)装置ともいう。庫内に所定の温度・湿度の環境を作り出し、そこへ試料を入れることができる仕切られた空間(試料室)をもつ試験装置。
恒温恒湿槽
内部の温度湿度を外部の温度湿度と関係なく長時間一定に保つように制御され、温湿度サイクル試験などにも対応可能とする温度試験装置。
恒温槽
内部の温度を外部の温度と関係なく長時間一定に保つように制御され、温度サイクル試験などへも対応可能とする温度試験装置。
高温・低温保存
高温環境下、または低温環境下で数時間~数日保存した後に確認を行う。温度や保存時間は関係規格などを参考に決定する。
高分子
物質の基本的構成単位。化学元素としての特性を失わない最小の微粒子のこと。
コンバータ
交流電力を直流電力に変化する装置。インバータは交流電流を直流に整流後、さらに任意の周波数の交流に変換する装置であるが、交流電源を直流へ変換するための整流回路部(整流器)をコンバータと呼ぶ。
サ行
サーマルショック
物体に加わる温度変化が急激に行われること。材料・材質に疲労劣化を起こすことがある。別名熱衝撃ともいう。
サーミスタ
温度依存性の高い半導体で、温度上昇で電気抵抗が著しく減少する特性があるので感温素子として用いる。熱容量が小さく感度が高い。
サーモエレメント
熱電対ともいう。2種類の金属線の両端を接着して一方の接点を一定温度にすると他方の接点の温度によって起電力が決まる。この方式で起電力を測定することで温度を測定することができる。
サーモスタット
バイメタルや水銀の膨張などを利用して自動的な一定の温度を保つ装置のこと。
シーケンス制御
与えられた手順に従って、機器の発停や種々の制御を行うこと。あらかじめ定められた順序に従って、制御の各段階を逐次進めていく制御。
JTM
日本試験機工業会の略称。
ジェネリック医薬品
後発医薬品。先発医薬品の特許期限が切れた物などを模倣して製造される医薬品で、ゾロ製品ともいわれている。
試験槽
ワーク(試料)を入れ温度試験などを行う容器。
湿球温度
空気中の相対湿度を求めるために、乾球温度と合わせて用いられる温度のこと。
実装基板環境評価試験
高温、低温、温度サイクル試験を行い、熱疲労によるはんだの劣化を観察する試験。また、ウィスカ確認試験を行うため恒温恒湿試験を行い、ウィスカの発生を走査型電子顕微鏡(SEM)などで観察し解析する。
実装プリント基板
ベアボード状態のプリント基板へ、各種電子部品・デバイスなどを搭載してはんだ付けし、回路として動作できるようにした基板。
湿度計
湿度を計測する機器。
湿度センサー
湿度を計測するセンサーで、湿球センサーよりも精度が高いことが優位点であるが校正を行なう必要がある。
湿度範囲
チャンバー内での制御が可能な湿度範囲のこと。
湿度分布
チャンバー内の湿度の分布。チャンバーメーカーではJTM(日本試験機工業会)のガイドラインを用いて計測をすることが多い。
湿度冷熱衝撃試験
結露サイクル試験のこと。高温さらし時に湿度を制御し、高温・高湿雰囲気の環境を繰り返し作り、この時に生じる結露の影響を評価する。
省エネ化
消費電力を減らすこと。弊社の製品には圧縮機にインバータ制御を導入する事により50~70%以上の省エネ化を実現したものもある。
消費電力
装置・機器において消費された電力のこと
除霜
着装した霜を強制的に排除すること。一般的にはデフロストとも呼ばれる。
人工気象室
あらゆる気象条件を人工的に作り出す部屋。
振動試験
部品や組立品が実環境の条件にどれだけ耐え得るかを評価するために、振動や衝撃を与える試験。振動試験は、実装プリント基板や航空機から自動車、家電製品まで、広い範囲のアプリケーションで行われている。
信頼性試験
製品を市場に出す前に各種試験・検査を実施し、信頼度を確認して不具合を直し、信頼性を高めるための試験のこと。
水晶
石英(クォーツ、quartz)の中でも特に無色透明なものを「水晶」と呼ぶ。水晶は、代表的な圧電体であり、圧力が加わると電気が発生する。現在、水晶の圧電性は水晶発振器として最も活用されており、時計が単に「クォーツ」(水晶の英名)としばしば呼ばれるのは水晶発振器を利用した時計が最も多いからである。
水晶振動子
水晶片に交流電圧をかけることにより共振を起こし、精度の高い周波数を発振する電子部品。 圧電振動子の一種で水晶の圧電現象を利用する発振子の総称。水晶の単結晶から結晶軸に対して特定の角度で切り出した水晶板は各種の形があるが、いずれもその両面に交流電圧を加えると振動電流を機械的振動に、あるいはその逆に変換することができる。
水晶発信器
水晶は、圧力が加わると電圧が発生し、また電圧が加わるとひずみが生ずるという圧電変換作用をもち、機械的振動子としてはきわめて安定した固有振動をする。切り出した水晶片に極板をつけ、水晶片の種類、形状・大きさなどで決まる固有振動周波数の電圧を加えると安定した同調回路として動作する。水晶発振器は増幅器の帰還路に水晶振動子を入れた発振回路で、数kHzから数十MHzの周波数で10-6~10-10/℃の優れた温度特性の発振特性が得られる。
スマートグリッド
スマートグリッド(smart grid)とは、スマートメーター等の通信・制御機能を活用して停電防止や送電調整のほか多様な電力契約の実現や人件費削減等を可能にした電力網のこと。
スマートメーター
スマートグリッドの基盤となる機器がスマートメーター。事業所や一般家庭に設置する端末で使用される電力量の情報を収集する。この環境試験には弊社のインライン型温度検査槽やコンパクト縦型温度検査装置が採用されている。
摂氏温度
温度の単位の一つで広く一般的に使われている。水の凝固点(氷点)を0℃、沸点を100℃とし、その間を100等分にした温度。
絶対温度
熱力学的に考えられる物質構成粒子んも運動が止まるところを絶対ゼロ(学問上考えられる最低温度)として、摂氏温度に目盛をつけた温度。氷点は絶対温度で273°K(ケルビン)となる。
絶対湿度
湿り空気に含まれている水分の量と乾き空気の量との重量割合。単位はkg/kg。
絶対零度
セルシウス度(℃)で表すと、-273.15℃。物質における温度の下限である。
セラミック基板
セラミックを材料とした基板で、セラミック材料は主としてアルミナが使用される。高周波特性や熱伝導率に優れるため、主にSHF、UHF帯のパワー回路で使用されている。
ゼロ負荷抵抗値
測定の総合誤差に比べ、自己発熱による抵抗値変化が無視出来るような十分低い消費電力で、規定温度で測定した場合のサーミスタの抵抗値のこと。
潜熱
固体から液体へ、液体から気体へ(あるいはその逆)物体が変化するとき、温度上昇を伴わないで状態が変化する際に費やされる熱をいう。融解熱・蒸発熱・昇華熱などを総称して状態変化の潜熱という。
相対湿度
湿り空気の比重量と飽和空気の比重量との比。または湿り空気中の水蒸気の分圧と同じ温度における飽和湿り空気中の水分の分圧との比を%で表したもの。一般に湿度とは相対湿度をいうことが多い。
測温抵抗体
温度の変化を電気抵抗の変化として測定する温度センサー。測温抵抗体の材料は白金、ニッケル、銅などがあり、方式に3導線、4導線がある。
ソルダーレジスト
はんだ付けが必要な部分だけを銅箔として露出し、はんだ付けが不要な部分にははんだが付かないように、プリント板上に形成する熱硬化性エポキシ樹脂皮膜のこと。プリント板製造工程の最終段階で施工される。
タ行
耐荷重仕様
槽内に重量物などを置くため、床面を補強対策した仕様。
耐光試験
光の強制劣化試験のこと。
耐熱性
物質が高温にさらされる時に物性を維持する性質のこと。
断熱材
保温、保冷が目的の熱伝導を抑えるための材料。代表的なものにグラスウールがある。
チャンバー
試験槽のこと。空調建設業界では空調ダクト用の空気室のことを意味し、騒音を吸収するために、また空気の混合・分岐などの目的で設置される。半導体業界では化学的、物理的反応を起こさせるための密封された反応容器のことをいう。
定格電流
インバータが連続的に出力しえる交流最大電流の実効値を示し、どのような場合でもこれを越える電流を連続的に流してはならないことを示す。
定値制御
温度または温湿度を一定目標値に保つ制御のこと。
手付け
はんだの工程でいえば、はんだごてを使って「糸はんだ」と呼ばれるはんだで一つ一つのはんだ付けを行うことをいいます。
デフロスト
除霜のこと。
特定保健用食品
保健機能食品の類型の一つで、保健に役立つある種の効能が認められるとして厚生労働省がその表示を許可した食品。
ドライ運転
簡単いえば除湿運転のことである。①家庭用ルームエアコンで室内音温度を下げないで除湿だけしたい場合に、蒸発器の外側に再熱器を取り付た装置を使う。一旦室内に空気を冷房して、温度と湿度を落とし次に再熱熱器で温度を上げてやると湿度が落ちたことになる。このような本格派は高くつくので一部のメーカーしか製造していない。②多くの場合は、ファンの制御によってドライ運転と同じ効果をあげる“ドライ運転”をとっている。ファンが制御して最低の速度でゆっくり風を送れば、室内温度は徐々に下がり、同時に湿度もとれる理屈である。
ドラフト
draft。一般に圧力差に起因する空気の流れ。温風管、煙突、暖房機、室内空間などのなかで起こる空気や気体の流れをいう。暖房機の場合でいえば燃焼高温排ガスの軽比重と給気側常温空気の比重の差により生ずる浮力ともいえる。人体にとって不快な感じの気流で、すきま風や冬季窓面からの自然対流冷風などをいうこともある。
トレンドグラフ
傾向、動向を表したグラフのこと。
ナ行
内分泌攪乱化学物質
別名環境ホルモンともいう。環境中に存在する化学物質のうち、生体にホルモン作用を起こしたり逆にホルモン作用を阻害するものをいう。
鉛フリーはんだ
鉛を含まないはんだの総称。従来のはんだ(いわゆる含鉛はんだ)は電子回路などの基板に電子部品を搭載するために大量に使用されていたが、鉛は人体に有害であるばかりか自然環境に対する悪影響も強いとされ、代替品として、鉛を含まない鉛フリーはんだというはんだが開発され普及している。
ぬれ性
溶けたはんだが金属の上を広がる状態をいう。ぬれ性は金属の種類、フラックスの種類、金属表面の汚れや粗さの状態でも変化する。
熱時定数
熱時定数とは、熱的応答性の度合いを表す定数のこと。例えば、測定対象が100℃から0℃に急変したとしても、素子の温度は急変せず徐々に0℃に変化する。熱時定数とはこの様に素子がある温度に保持されている状態から別の温度に変化するまでの時間を表し、通常は変化率63.2%を標準値として使う。
熱衝撃
物体に加わる温度変化が急激に行われることにより、材料・材質に疲労劣化を起こすことがある。別名サーマルショックともいう。
熱衝撃試験
温度急変試験のこと。温度急変試験は定速温度変化試験と同様に高温と低温を交互にさらすが、その温度変化は数秒~数十秒以内と急変である。この急激な温度変化に加え、構成要素ごとの熱容量や熱時定数の違いによるストレスも加わる。電子部品や装置が周囲温度の変化にどのくらいの耐性があるかを確認し調査する試験である。
熱電対
2種類の金属線を接合し、温度に対応した直流電圧(mv)を発生させる一対の導線(センサー)。基準点と計計測点との温度差による熱起電力を発生させる目的でえ2種類の金属の一端を電気的に接続したもので、起電力を計測することにより、温度を検出する。金属線の組み合わせとして白金+白金ロジウム、クロメル+アラメル、クロメル+コンスタンタン、鉄+コンスタンタン、銅+コンスタンタンなどが使われる。
熱伝導率
熱伝導の量日を表すのに用いる率。単位kcal/mh℃。熱量は伝熱面積、温度差、時間にある比例定数をもって比例し、同じく熱の移動する距離に反比例する。この比例定数をいう。
熱負荷
供試体・ワークから発せられる熱のことをいう。機器側からの視点では負荷といえるので、このように表す。
熱変形温度
樹脂がある特定の熱負荷を受けた時にどの程度の温度まで成形品としての形状を保持できるかの指標となる温度。
熱膨張
物体の体積が温度上昇につられて増加する現象。
熱膨張率
温度の上昇によって物体の長さと体積が膨張する割合を、1K(℃)当たりで示したもの。熱膨張係数ともいう。単位は 1/K 。
燃焼試験
試験片を炎に近づけ、次に炎に入れ、最後に離して、その間の軟化の有無や炎の性状、燃焼の難易、自消性の有無、燃焼速度、臭いなどを調べる試験。
燃料電池
水素と酸素の化学的な結合反応によって生じるエネルギーにより電力を発生させる装置のことをいう。この反応により生じる物質は水(水蒸気)だけである。このためクリーンであり、また高い発電効率を有することから地球温暖化問題の解決策として期待されている。現在では、燃料電池自動車、家庭用の燃料電池開発など商品化に向けて各企業がしのぎを削っている。
燃料電池自動車
発電装置として燃料電池を搭載した電気自動車。
伸び率
引張り試験の時、試験片の中心より定められた距離に2本の標線を引いておき、試験片が破断した時の標線間距離を測定して、元の標線間距離に対しどれだけ伸びたかを百分率で表した値。
ハ行
バーンイン試験
バーンイン試験とは、温度と電圧の負荷をかけることにより、初期不良を事前に低減させる方法である。スクリーニング試験のなかでも初期不良検出に最も有効な試験の一つ。
排ガス再循環
燃焼排ガスの一部を燃焼用空気に混入して燃焼させ、火炎の最高温度を低下させることにより窒素酸化物の発生を抑制する技術。
廃プラスチック類
使用後廃棄された各種のプラスチック製品とその製造過程で発生したくずや廃タイヤを含むプラスチックを主成分とする廃棄物。
ハイブリッドIC
ICチップや抵抗、コンデンサなどの電子デバイスを一枚の基板の上にまとめて組み込んだもので、小型電子デバイスを集積して一つのチップとして扱うことできるため小型化や省電力化が可能となる。
ハイブリッド車
エンジンとモータの2つの動力源をもち、それぞれの利点を組合わせて駆動することにより、省エネと低公害を実現する自動車。
白金測温抵抗体
金属の電気抵抗が温度変化に対して変化する性質を利用した「測温抵抗体」の1種で、温度特性が良く経時変化が少ないプラチナ(Pt)を測温素子に用いたセンサー。気象庁の温度観測にも使われている。
バリデーション
工程や方法を科学的根拠、妥当性をもって設計し、それが所期の目的どおり機能していることを検証すること。
PID制御
比例積分微分動作ともいう。一般にPID動作と言われる制御動作は、比例(Proportionnal)動作に積分(Integral)動作および微分(Derivative)動作を付加した制御動作をいう。比例帯、積分時間および微分時間を適切に設定することにより、オフセットがなく安定した比例制御が行える。
BGA
ICチップの表面実装タイプで、樹脂、セラミックや金属でパッケージ方法の一つ。平面のパッケージから小さいボール状の電極が並んでいるので、パッケージの周囲に電極(ピン)が飛び出していないため、実装面積が小さくて済むという利点がある。
光触媒
太陽や蛍光灯などの光の下で、それ自身は変化することなく化学反応を促進させる物質。
引張り弾性率
引張り試験の場合、試験片にDHFや箔ヒズミ計などを取り付け、荷重と標線間伸びとの関係を記録すると曲線が得られる。この関係において最初の直線部分の傾きが引張り弾性(ヤング率)に相当する。
引張り強さ
引張り強さは引張り応力を集させるために中央部を細くしたダンベル形の試験片を用い、両端をつかみ具でつかんで一定速度で引張り、試験片を破断する。その時の最大負荷荷重を試験片のもとの最小断面を除した値を表す。
比熱
物質1gあたりの熱容量のこと。
非破壊検査
電子部品や回路基板などを放射線や超音波などを使用して傷つけることなく検査し、製品の安全性や品質を調査する。
比例制御
別名PID制御。
ファンコイル
温度調節された空気を放出する小型の冷暖房機で、ファン(送風機)・熱交換器・フィルタから構成されている。換気や湿度調整はできない。
フィードバック制御
制御系で出力された制御信号により制御された結果を設定値(目標)と比較して、これを一致させるように訂正動作を行う制御方法。
フィクスチャ
ピンボードを組み込んだ冶具のこと。ピン冶具などとも呼ぶ。
フェロモン
動物の体外に分泌されて、同種の他個体に一定の行動や生理反応などを引き起こす物質の総称。
複合振動試験
複合振動試験は、製品の輸送および使用環境において受ける温湿度・振動のストレスに対し、その耐性を評価するための試験である。自動車関連の各種ユニット製品などでは、温度と湿度に振動を加え複合的な環境での耐久試験が求められている。
復帰時間
天災等のシャットダウン後(停電時)に装置が復帰し、停電前の性能が戻るまでの時間をいう。
フロー
加熱して溶かした液体状のはんだが入ってある槽の上をプリント配線基板を流し部品と基板の接合部にはんだ付けする方法。
プローブ
測定試料の特定部位に近付けて、試料の電気的特性や機械的特性を測定する検出器の一部を構成する部品のこと。針(ピン)のような形状をしているものが多い。
プログラム制御
温度や圧力などの目標値が、予め定められた時間変化をさせる制御方法のこと。
ペットボトル再生繊維
ペットボトルをリサイクルしてできた化学繊維。
ペルチェ素子
ペルチェ素子(Peltier device)とは、電子部品のひとつで熱電素子の一種。2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するというペルチェ効果(Peltier effect)を利用した板状の半導体素子。
ベルマウス
ガス、液の流体を急速に絞って速度をあげる箇所をベルマウスという。軸流送風機の吸込み口などがベルマウスです。
ベンチテスト
ある設計が正確で妥当であるかを検証するための仮想環境。パイロットプラントテストより規模が小さく、実験室規模で行われるものであるが、半導体業界ではLSI(大規模集積回路)のような回路の動作検証するための「環境」のことをいう。また、自動車業界ではエンジンベントテストと呼ばれ、エンジンだけを始動させ耐久性や性能試験を行い、排気効率、燃費や振動などを計測することをいう。
変風量方式
空調対象に対し、室内熱負荷の変動に応じて、給気量を変動させる全空気式空調方式。
飽和水溶液
ある温度で水に溶質を溶化した時、それ以上溶けなくなった状態の溶液。
マ行
曲げ強さ
曲げ強さは試験片を二つの支点で水平に支え、中央部に上から荷重を加えて試験片を折り曲げ、試験片が破断するまでの最大荷重を読み取って算出する。
水処理薬品
天然の水にはカルシウムや塩化物などが含まれている。これを工場製造設備機器などの産業用水として使用する場合に、機器・配管等を腐食させる要因ともなる。水処理薬品は、こうした水による腐食傷害を防止するために使われる。
ヤ行
薬事法
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療器具の品質、有効性及び安全性の確保を図るため、これらの製造、流通、販売、輸出入などについて必要な規制を行う。保健衛生の向上を図ることを目的とする法律であり、一部を除いて厚生労働省が所管する。
有害化学物質
環境を経由して人または動植物に有害な作用を及ぼす化学物質をさす一般的な総称である。具体的には、人の健康または動植物の生息・生育に被害を生ずるおそれのある物質として、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、化学物質審査規制法、ダイオキシン類対策特別措置法などで指定されたものは有害化学物質といえる。
有害物質
単に有害物質というと極めて幅広い概念であるが、大気汚染防止法では、「物の燃焼、合成、分解その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、フッ化水素、鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずる恐れがある物質で政令で定めるもの」(第2条第1項第三号、第3条第2項)とされる。政令では例示された物質のほか、カドミウム化合物、塩化水素、フッ素、フッ化ケイ素、鉛化合物、窒素酸化物が指定されている。
有害物質規制法
有害化学物質の製造等の規制に関するアメリカの法律。1976年に制定され、化学物質による人の健康・環境に対する不合理なリスクを規制することを目的とする。
ラ行
ラッキング
主に保温、保冷の目的でボイラ配管、冷水配管、冷媒配管等に断熱材で被覆し、アルミ、ステンレス、鋼板+塗装材等を使って巻き、仕上げること。
リスク管理
現代用語はリスクマネジメント。リスク評価によって判定された環境リスクを低減させるための方策を検討、決定し、実施することをいう。リスク評価の結果を踏まえて、経済社会の情勢や世論等も考慮して総合的に判断されることになるので、政策判断を含むプロセスということができる。
リフロー
あらかじめプリント配線基板に「クリームはんだ」と呼ばれるペースト状のはんだをパターンに合わせて印刷し、そこに部品を実装する。そして、プリント配線基板へ直接、熱を加えてはんだを溶かし、はんだ付けを行う。
リミッター
電流振幅が一定以上にならないようにする機器のこと。
リモートセンシング
人工衛星や航空機などに載せたセンサー(観測器)を使って、離れたところから対象物を捉える技術。リモートセンシングで得られたデータ(画像)を的確に判読・解析するためには、できるだけ多くの地点で現地調査を行い、現実が画像にどのように記録されるかという知見を集積し、精度を高めていくことが必要である。
冷却器
液体を加熱して気化させ、これを再び液化するために用いる器具。
冷凍能力
冷凍機で物体を冷却する能力。多くは単位は冷凍トンで表す。
ロット生産
ロット生産とは、品種ごとに生産量をまとめて複数製品を交互に生産する方式。生産量は連続生産と比較して多くないため、一定数量をロットとしてまとめて、定期的に流していく生産方式である。連続生産するほどの需要は見込めないとしても、個別生産で対応できるほど数量が少なくないといったケースに採用される生産方式ともいえる。
ワ行
ワーク
各業界での呼び名は違うが、供試体、試験体、試料などと呼ばれる。