日常点検で、特に注意が必要なポイントについて解説します。
洗剤供給チューブと排水バルブの点検は、写真の①と②のポイントに注意してください。
①洗剤供給チューブの折れを点検してください。特に市販品を洗剤供給チューブとして使用した場合は硬質塩化ビニル管との接続付近が折れ曲がり、洗剤の供給が正確に行えず、洗剤濃度が低下して洗浄不良を起こす可能性があります。
②洗浄槽の底にある排水バルブから水漏れなどしていないか点検してください。排水バルブに不良があると、洗浄水量が不足して洗剤濃度が変わり、洗浄不良を起こす可能性があります。
洗浄水を溜める際ボイラーから吐出状況を確認してください。右の図のようにエアーのかみが多いと洗浄水が溜まるのに時間がかかり、設定水量まで溜まらすに洗浄が開始されてしまいます。
コンデンサーの目詰まりを確認してください。コンデンサーが詰まると、生乳の冷却に時間がかかり、細菌数の増加につながるだけではなく電気代もかさみます。また室内温度35℃以上で使用すると冷却中でも途中で停止します。コンデンサーに付着した汚れは「アルミストクリーナー」で除去することができます。また、年1回の定期点検を受けることをおすすめします。
目視できる汚れがある場合、搾乳は禁物です。牛乳は生鮮食品なので汚れた器具での搾乳は、細菌に水分、温度、栄養分を与え細菌の増殖につながります。また、見た目には汚れが付いていなくても、器具に水滴が大量にある場合は、油性分が多く付着しているためです。この時点で、汚れが付着していると判断し、洗浄の4条件の見直しが必要です。洗浄の見直しについては、担当のルートマンにご相談ください。