省力化・生産力アップを叶える牛舎レイアウト BARM LAYOUT

理想の酪農経営を実現するために重要なのが牛舎レイアウトのプランニングです。 このプランニングをする時に最も重要なことは、乳牛、人、搾乳ロボットを含む機器の効率的な配置です。 これら3つにより生み出される相乗効果を念頭に置いた牧場設計を行います。搾乳や採食、乳牛の動線や快適性など、考慮すべき点は多岐にわたります。経験豊富な専門家とともに綿密な牛舎設計から始めましょう。

牛舎レイアウトで考慮する3つのポイント

牛にストレスを与えない過ごしやすい環境と、より少ない労働力でより多くの牛の飼養管理を行う牛舎レイアウトを設計・構築するための3つのポイントをご紹介します。

1. カウコンフォートとカウトラフィック

 搾乳ロボットでの搾乳は、牛の自発的な行動がカギとなります。牛にストレスを与えないためにも、採食や飲水、休息などの行動がレイアウト上の問題や他の牛により阻害されにくい環境を用意する必要があります。特に牛の密集が起こりやすい搾乳ロボット周辺は十分なエリアを確保するなど、過度な密集を避けることで、牛のストレスの軽減を図ることが可能です。その他にも水槽やカウブラシの配置や数量など、牛の快適性を重視したレイアウトであることが重要です。

 搾乳ロボット牛舎をレイアウトする場合には、お客様の希望する飼養管理や作業形態に合わせ、最適なカウトラフィックを提案します。カウトラフィックは、「フリートラフィック」と「ガイデッドトラフィック」の2種類があります。

 フリートラフィック(イージーアクセス)

 乳牛は自由に採食、休息、搾乳が可能です。自由な行動を促すことで、ストレスの軽減や自由な採食が期待できます。搾乳ロボット内の濃厚飼料を主な動機付けとして、乳牛を搾乳ロボットへ誘導させる方式です。

 ガイデッドトラフィック(セレクトアクセス)

 採食の前に搾乳へと誘導するミルキングリード( 休息→搾乳→採食→休息)により、搾乳に必然性を持たせています。事前に選別ゲートを設け、搾乳権利のある乳牛のみを待機場へと誘導し搾乳権利の無い乳牛は直接飼槽へ振り分けます。搾乳への必然性を保ちながら、乳牛の自由な採食を可能とします。飼槽への採食行動を主な動機付けとして、乳牛をロボットへ誘導させる方式です。

 参考レイアウト

2. 作業性

 搾乳ロボットは、搾乳作業の自動化により大幅な省力化を可能としますが、更に効率化を図るためには、作業性についての検討が必要です。搾乳ロボット牛舎のレイアウトには、「ワンマンハンドリング」という考え方があります。ワンマンハンドリングとは、1人の作業者が牛舎内のどこからでも搾乳ロボットや選別ゲートに1分以内に牛を動かすことができるという考え方です。オリオンでは、多彩なゲートやレイアウトにより、注意牛のキャッチペンへの誘導や、フェッチペンによる搾乳ロボット未訪問牛の搾乳、選別ゲートを使用した群管理などを実現します。

 選別ゲート

 フィンガーゲート(ワンウェイゲート)

3. 将来の増頭に備えた拡張性

牛舎レイアウトを考える中で、将来の規模拡大を見据えることも重要です。長期的な視点で経営状況や牛舎の発展性に合わせて柔軟に対応できる牛舎が求められます。

シングルでもマルチでも

R9500は1台のサプライユニットで最大4台の搾乳ボックスを制御できます。シングルボックスとしての導入だけでなく、マルチボックスとして活用することで様々な牛群にフィットします。将来の増頭を見据えた設計により、搾乳ボックスのみの追加で規模拡大を図るなど、柔軟な対応が可能となります。

シングルボックス
マルチボックス