きたふじ牧場(北海道広尾町)は2020年5月に搾乳ロボット「DairyRobot R9500」、発情発見装置「カウスカウト」、自動エサ寄せ機「MOOV Pro」を導入されました。
導入機器 | 自動搾乳ロボット「DairyRobot R9500」 繁殖管理装置「カウスカウト」 自動エサ寄せ機「Moov Pro」 |
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搾乳頭数 | 94頭(うちロボット搾乳:47頭) |
従来施設のアブレストパーラーでの搾乳作業が、家族経営を行う中で大きな負担になっていました。日常作業を軽減しながら頻回搾乳を実現するには「搾乳ロボット」という選択肢がありました。Dairy Robot R9500について話を聞く機会があり、搾乳工程の早さ、搾乳ロボットへスムーズに牛が入る点が気に入り、導入に踏み切りました。
一番大きかったのは、体力的な余裕ができたことです。R9500は1人でほぼ問題なく作業でき、アプリの操作も簡単に覚えられました。頻回搾乳を実現したことで現在のロボット搾乳群の平均個体乳量は45kg/日前後をキープしています。R9500での搾乳時間は、乳量の多い牛を選別しているため、1回当たり7分半程度と長めですが、装着も正確で、左右の乳頭が近い牛にも装着できるのもいいですね。
目視では見つけられない発情も発見できています。今までは全ての牛を直接観察する必要がありましたが、事務所のパソコンで拾い上げたデータをもとに、特定の牛を見に行けばいいので、精神的な負担もかなり減りました。
エサ寄せに関しては、もともと重要視しており興味がありました。MOOV Proの実機を見る機会があり、ミスが少なくていいと思い導入を決めました。もともとは5回/日程度、日中誰かが牧場に残ってエサ寄せを行っていたのですが、MOOV Pro導入後は無人で10回/日ほどエサ寄せを行えるようになり、日中の畑作業に集中できます。また、夕方は短い間隔でエサ寄せしたり、エサ寄せの幅を調整したりできるので、弱い牛が採食できる機会が増加しました。
頭数はさほど増やさずに個体乳量を上げて、生産性を高めていきたいです。牛たちが可能な限り採食と体調管理ができるように、待機場に入ってから退出するまでの時間をさらに短縮できる工夫をしたいと思います。