寿牧場様 (秋田県秋田市)は、2017年10月にミックスフィーダーHIDを導入された肥育農家です。現在、社長の高橋寿(ひさし)様と従業員数3名で肥育作業を行っています。2019年には秋田錦牛共励会で最優秀賞を受賞されるなどの経歴をお持ちです。肥育農家でマックスフィーダHIDを導入するメリットについてお話を伺いました。
導入機器 | 配合飼料自動給飼機「マックスフィーダ®HID」 |
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飼養頭数 | 600頭 |
経営形態 | 肥育経営 |
旧牛舎では、120-130頭手作業で濃厚飼料を給与していました。大規模化するにあたって、給飼の省力化を検討した結果、給飼を自動化できないかということで、社長が東北オリオン㈱に相談しました。
導入の決め手は2つあります。1つ目が今の給飼スタイルを自動化できることです。
3種類の配合飼料と2種類のサプリメントを房毎に個別に給飼したかったので、肥育向けに特注対応してもらい、これまでの給飼スタイルで複数飼料を同時に給飼できるというのは決め手の一つになりました。
2つ目は前期・後期の飼料を房毎に、同時にパターン給与できることです。
1台で、前期も後期も移行期(前期→後期)もすべて設定変更のみでエサをあげられるのも良かったです。前期と後期のエサを分けて給与できるのはもちろんのこと、前期から後期に変わる牛には、前期と後期のエサを混ぜて給与するのですが、前期・後期のエサが同時に動いて給与できるという意味でも、とてもいいと思いました。
また、月齢に応じて給飼量を自動で変えるパターン給与もできるので、そこも便利でいいと思いました。
導入して変わったことは4つあります。 1つ目は労働時間・経費が大幅に削減できたことです。以前は、120-130頭を社長一人で、配餌車を使って、1日2時間30分ほどかけて、朝晩1日2回給与していました。マックスフィーダーHIDで自動化したことで、濃厚飼料の給飼時間は、出荷前や入荷した牛にサプリメントを手で少し与えるだけ(10分/日)になり、大規模化したにも関わらず、給飼時間を削減することができました。削減できた給飼時間で他の作業ができ、夜は粗飼料を配れば後は帰れるので労働時間も削減できています。 もし、600頭を手で給与するとなると2-3人必要になるので、経費削減という意味でも助かっています。
2つ目は牛の成績が良くなったことです。以前よりも飼養管理がしやすくなったのか、牛の大きさが以前よりも見ため大きくなりました。枝重600kgを超える牛も増え、また賞もとっているので、牛の成績はよくなっていると感じています
3つ目は飼養管理がしやすくなったことです。新牛舎に変わり、マックスフィーダーHIDで給飼するようになって、細かく房毎に給与量を設定できるようになりました。以前は、バケツで大体これくらいかな?と思って給与していましたが、マックスフィーダーHIDでは房毎に給飼量を設定できますし、またその分牛が食べているというのもわかるので、飼養管理しやすくなったと思います。さらに、タッチパネルで簡単に給飼量を変えられるのもとても便利です。
最後は、牛にも優しくなりましたことです。現在はマックスフィーダーHIDの稼働時間は午前8時と午後5時の1日2回です。マックスフィーダHIDを導入する以前も給飼回数は1日2回でしたが、朝8時30分、午後3時30分と朝と夜の給飼間隔は短く、また夜から朝の間隔は長いと間隔に長短がありました。
マックスフィーダーHIDを導入したことで、夜でも動かせるようになり、給飼時間が午前8時と午後5時になったことで、朝と夜の給飼間隔が短くなり、牛にとっても良かったのではないかと思います。
今後の目標は、現在試験的に16頭繁殖もやっていますが、その繁殖を100頭に増やし、また肥育も1,000頭に増やしたいと思っています。