水質基準について

冷水に関して

使用できる冷水の基準

チラーに使用する液体(冷水)は、清水(下表の水質基準)および30~40%の工業用エチレングリコール水溶液を推奨します。ただし、30~40%の工業用エチレングリコール水溶液を使用する場合、冷却能力が10%程度低下するためご注意ください。また、純水の場合は、電気伝導率を1µS/cm以上としてください。指定外の液体を使用すると製品が破損し、液体が漏れ、感電・漏電の原因となります。

基準値
基準項目 PH(25℃) 6.8~8.0
導電率 (µS/cm)(25℃) 1~400
塩化物イオン (mgCI-/L) 50以下
硫酸イオン (mgSO42-/L) 50以下
酸消費量 (pH4.8)(mgCaCO3/L) 50以下
全硬度 (mgCaCO3/L) 70以下
カルシウム硬度 (mgCaCO3/L) 50以下
イオン状シリカ (mgSiO2/L) 30以下
参考項目 鉄 (mgFe/L) 1.0以下
銅 (mgCu/L) 1.0以下
硫化物イオン (mgS2-/L) 検出されないこと
アンモニウムイオン (mgNH4+/L) 1.0以下
残留塩素 (mgCI/L) 0.3以下
遊離炭酸 (mgCO2/L) 4.0以下
  • 日本冷凍空調工業会JRA-GL-02-1994より抜粋

冷却水の使用に関して

冷却水の選定

水冷凝縮器用冷却水として一般に地下水、水道水、クーリングタワーの使用が考えられますが、下記の水質基準を参考にしていただき十分注意して選定してください。

水質基準目安

一次冷却水(冷凍機製品の凝縮器用冷却水、水用温調器の恒温循環水、加湿用純水)は下図の水質基準を目安に使用してください。

一次冷却水水質基準値

  1. 水冷式装置において一次冷却水に水道水以外をご使用の場合は、下記水質基準内の水を使用してください。
  2. 傾向欄内の○印は腐食またはスケール生成傾向のいずれかに関係する因子であることを示します。
  3. 下記15項目は腐食及びスケール障害の代表的な因子を示したものです。
項目 冷却水系 傾向
循環水 補給水 腐食 スケール生成
基準項目 PH(25℃) 6.5~8.2 6.0~8.0
導電率 (µS/cm) (25℃) 800以下 300以下
塩化物イオン (mgCI-/L) 200以下 50以下  
硫酸イオン (mgSO42-/L) 200以下 50以下  
酸消費量 (pH4.8) (mgCaCO3/L) 100以下 50以下  
全硬度 (mgCaCO3/L) 200以下 70以下  
カルシウム硬度 (mgCaCO3/L) 150以下 50以下  
イオン状シリカ (mgSiO2/L) 50以下 30以下  
参考項目 鉄 (mgFe/L) 1.0以下 0.3以下
銅 (mgCu/L) 0.3以下 0.1以下  
硫化物イオン (mgS2-/L) 検出されないこと 検出されないこと  
アンモニウムイオン (mgNH4+/L) 1.0以下 0.1以下  
残留塩素 (mgCI/L) 0.3以下 0.3以下  
遊離炭酸(mgCO2/L) 4.0以下 4.0以下  
安定度指数 6.0~7.0 -