搾乳関連機器-点検のポイント

5.7つの点検必須箇所

今回は『乳房炎防除』『乳質改善』の観点から、ミルカーの点検・部品交換の必要性を取り上げたいと思います。乳房炎による損失の多くは体細胞数・細菌数の増加によるペナルティーそして、乳成分の低下および乳量の減少があります。最近では『風味異常によるバルク乳の引き取り拒否』も耳にします。

搾乳は『牛・人・機械の調和』が大切であると言われますが、乳房炎の主な原因は『乳牛:5%』 『機械:25%』『人:70%』と言われ、搾乳を担当する皆さんの役割が大変重要である事を意味します。

次の表で乳牛と搾乳管理者、ミルカーと搾乳管理者の役割を確認したいと思います。

乳牛と搾乳管理者の役割
乳牛 搾乳管理者
きれいで健康な牛体
  • 乳牛が汚れない牛舎環境を維持管理する
  • 乳牛にストレスを与えない飼養管理をする(牛舎内の換気、飼料の変化)
  • 乳房・乳頭を常にきれいにする
  • 乳頭内に細菌を入れない乳頭洗浄、搾乳作業をする
  • 搾乳時間を常に一定にする
  • 搾乳作業の手順を常に一定にする
  • 乳質の変動を常に気を付ける
  • 体細胞数の変動を常に気を付ける
  • 細菌数(生菌数)の変動を常に気を付ける
ミルカーと搾乳管理者の役割
ミルカー 搾乳管理者
現在の性能を発揮する
  • 搾乳機器の点検を搾乳前に必ず行う
  • ミルカー・搾乳器具を常にきれいにする
  • 搾乳前に真空圧を必ず確認する
  • 洗浄湯温・洗浄液量・洗剤量を必ず確認する
  • 搾乳終了後の牛乳冷却温度を必ず確認する
  • 体細胞数の変動を常に気を付ける
  • 細菌数(生菌数)の変動を常に気を付ける

次のグラフは関東地区の牧場で1年間集計した体細胞数と生菌数のデータです。

※ 体細胞・生菌数のデータを年間で見ると、乳牛にストレスを与えているのが『人』なのか『機械』なのか『環境』なのか判断し易くなります。
※ 乳質データは大切です必ず保管して下さい。

体細胞数

【体細胞数】
・ 3月中旬から増加:春先の飼料変化による乳牛ストレスが要因となっている。
・ 5月中旬から7月中旬に増加:梅雨による牛舎環境の悪化によるストレスと牛体の汚れが、から搾乳時に乳頭障害となったことが要因となっている。

生菌数

【生菌数】
体細胞数データから遅れて同様の動きをする:乳頭や乳房内が炎症して細菌が増殖し、次回検査日に生菌数の増加となった。


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